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おぎりんのblog♪不確かな情報とそれに基づく正義
2025.03.03
カテゴリー:BLOG
トランプ大統領が就任以来、暴走につぐ暴走で、USAID(米国国際開発局)で1600人の雇用削減に踏み切りました。USAIDは途上国などで人道支援を担っており、1600人も削減すれば、ほぼ現場は回らなくなってしまいます。イーロン・マスク氏率いる米政府効率化省が主導しています。今月1日には、強制的にオフィスを閉鎖、海外に派遣された職員に30日以内に帰国するように求めています。環境問題に関するパリ協定離脱をはじめ、もう米国は世界あるいは地球に関しての問題解決には関与しないという事にようにみえます。
ウクライナに対しても、これまでの分も含め支援に対してウクライナが持つ鉱物資源の取引条件に合意したと言っています。まるで支援ではなく、投資というニュアンスでビジネスマントランプの面目躍如でしょうか。要は、自分達の直接的な利益にならない限り、他国には関与しないというポリシーなのでしょう。
さらに無理矢理にでも自分達の政策を進めるために不正確な情報を流布している点が、許されない事だと思っています。例えば、不法移民排除を以前から声高に叫んでおり、その理由として不法移民は犯罪発生率を高めているという事を根拠にしています。しかし、実態としては,1990年から2010年の間に不法移民は350万人から1100万人に増えましたが、同時期のアメリカでの暴力犯罪はABCニュースの調査によると、40%も減少しているそうです。
なんとなく犯罪の発生は貧困に基づくというように思われており、不法移民の多くが満足な収入を得ていない→犯罪を引き起こすという思い込みから、デマとでもいうべき情報をもとに政策を進めているのですから、何をかいわんやです。これ以外にもニセ情報がトランプ大統領の発言には多数含まれています。
私事ですが、2月初めに18年ぶりにTVを買い換えました。CATVは以前から使用していましたので、地上波以外のBS(WOWOW含め)やCSは視聴していましたが、NETFLIXなどの有料放送はPC経由で観ていました。しかし、今時のTVはリモコンにNETFLIX、HULU、Disney+、ABEMAなどのショートカットキーが備えられており、WI-FIと接続、アカウント登録さえすれば簡単に視聴できます。
という事で、それらの配信サービスをかなり重宝させてもらっています。そういう中、NETFLIXで「サバイバー60日間の大統領」という作品を見始め、止まらなくなっています。元々キーファー・サザランド主演の「サバイバー宿命の大統領」という作品を韓国でリメイクしたものです。
未見の方がおられると思いますので、あまり、ネタバラシはできませんが、国会議事堂で爆弾テロがおき、閣僚がほぼ全員死亡。ある理由で出席していなかった政治素人の学識者長官が、臨時大統領代行になってしまうというストーリーです。
法的には60日後に選挙という規程なので、その間、この代行がどのように政策を実行し、国民の信頼を得られるかという話になっています。
さてでは誰がこのテロを引き起こしたか?という犯人捜しが始まります。韓国ですから、当然最初に誰しもが疑うのが北朝鮮という事になります。しかし、ドラマの中では、それを証明する証拠らしきものは出てきません。怪しい情報から戦争の危機などにはなりますが、主人公の代行やブレーンの働きで回避します。
しかし、市民の間には、北朝鮮が犯人に違いない、そして脱北者達が、北朝鮮のために活動したに違いないという右寄りの人達の思い込みから脱北者が多く営む商店街が襲撃され、また同様な考えからソウル市長が特別区域に指定し、かなり強権的な取り締まりを行い、ホルモン不調による病人が覚醒剤中毒と思われて治療を受けられず、死亡するという事態になります。
主人公の大統領代行は、北朝鮮がいやで命がけで逃げ出してきたのに、北朝鮮に貢献するような事をするわけがないという明快な論理で、脱北者差別な政策を否定、元に戻します。
ここでわたしが印象的だったのは、まず脱北者に対する差別意識が韓国においてこんなに強いという事です。韓国に戻った在日韓国人に対する嫌がらせなども、聞いた事はありましたが、敵対する北朝鮮から韓国を頼ってきた人達を疎外するという事実にかなり辛い思いがしました。
もう一つは、この右寄りと言われる、脱北者達を襲った連中が正義だと思って実行している事です。大統領代行の主人公が言うとおり、あり得ない事を、事実だと思い込み、まさにデマを信じ、さらに正しい事だ、正義を実行するという思いであることです。
間違った正義ほど厄介なものはないという事を再認識させられました。
冒頭のトランプ支持者というよりは、信者とでもいうべき人達も、散々非論理的でまちがった数字やデマを信じ、正義を行使しているのだろうと思います。
SNSで誹謗中傷がなくならないのも同様かと思います。脳科学者の中野信子先生も学校でいじめが無くならないのは、加害者が正義だと思い込み実行しているからとおっしゃっています。
もちろん、色々と意見を戦わせるのは良いと思いますが、得た情報の根拠や正確性は十分確認した上で行動すべきかと思います。
兵庫県の百条委員会からの機密漏洩及び、エセ情報を立花氏に漏洩した維新の増山県議が「立花氏は、デマは言っていない」などと記者会見で話しているのは、民事・刑事で訴追された際の言い逃れのためと思われます。本当に最低です。この人は正義ではなく、自分の都合でやったとしか思えません。
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