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今日、私が心の中で思うこと

2022.03.11

カテゴリー:BLOG

東日本大震災から11年の歳月が経ちました。

現在のママプラグは、震災がなければ大きくそのスタイルや役割が
変わっていたことと思います。

あの時、本当に沢山の方々から、苦しい声を聞きました。

「子どもの前で泣くことすらできなかったよ」
「私なんて生き残ってよかったのかな」
「どうしてこんな目に遭わなければならなかった?」

また、支援に回っていた救命救急・医療従事者の方々や
ボランティアの方々からも苦しい声を聞きました。

「倒れている人たちを乗り越えて、命を救いに走らなければなかなかった」
「未だに夢に見ます」
「無力だった」

私の目の前で、お話ししてくださった方々全員が、
決して弱くもなく、悪いことをしてきたわけではなく、無力なんかであるはずもなく
心の温かい素敵な人たちばかりです。

そんな人たちが、こんなことを口にしてしまわなければいけないのが
自然災害の怖さです。

誰のせいでもなく、感情の行き場を失い、自分を責めてしまう。

しかし、今でもはっきり覚えています。

震災後に陸前高田に伺った時、私は生まれたばかりの息子を抱っこして行きました。

正直震災の後、まだ復興に向けて大変苦労されている時期に
赤ちゃんなんて連れて、迷惑にならないかしら・・と悩みながら向かいました。

でも、現地で出迎えてくださった方々は、手放しで温かかった。

全員変わるがわる可愛がってくれて、私が講座をしている間ずっと抱っこをして
お世話をしてくださいました。
その後も宿泊の際に様々なことを気にかけて、
帰りの新幹線の改札まで、送って頂いた時、

連れてきてくれてありがとう!と言ってくれました。

明るくなれる訳が無い時期でしたし、それぞれから大変な苦労話を伺いました。
でも私が結局泣いてしまいました。

みんながこれからの未来に何か期待をしていることも
ひしひしと感じました。

それから、私たちは、

・誰も犠牲にならない
・自分を責める人を出してはいけない
=全員助からないと!

という思いで、アクティブ防災を進めてきました。

11年目の今日、私が胸の中で思うことは、

あの頃苦しかった方々は、今でも苦しい気持ちが残っていて、
それを決して忘れてはならず、温かくて明るい未来に繋げなければいけないということ。

ママプラグの在り方も、少しずつ
「経験を伝える」
役割から
「新しい防災を作り出す」
にシフトしてきたように思います。

防災の意識自体は、11年前に比べて圧倒的に高くなりました。
企業からのメッセージも多く見受けられ、
「防災=変わり者」笑
というイメージが随分と変わりました。

だからこそ、最初に思った
「全員、心も身体も助からないと」
という意味を今一度考え、
命だけでなく、その後の生活と心身の健康をどれだけ守っていけるかを
追求していこうと思います。

幸いにも、現在ママプラグで活躍しているメンバーは
本当にみんな優秀かつ魅力に溢れた人材ばかりで、
楽しみながら、防災の枠にとらわれない活動の場を広げてくれています。

あの時出会った多くの方々、
心の声を聞かせてくださったことに敬意の念を表します。
失われた多くの命や物たちにお悔やみを申し上げます。

今、世界情勢はまた人間の愚かな判断に右往左往されています。
私たちが戦う相手は人間同士ではないこと、一刻も早い終息を願うばかりです。

どうぞ、皆さん

普段苦手な方も、今日こそは
自分を、そして周りの大切な人を愛する1日にしてください。