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おぎりんのblog♪正しい情報とは??

2024.12.02

カテゴリー:BLOG

恐れていた事態になりました。9月に地球温暖化の恐ろしさと、「もしトラ」が実現すると、さらに温暖化が助長されるという事を書きました。まさに「もしトラ」が「ほぼトラ」にという空気の中、とはいえ、冷静な人達がハリスさんを支持するだろう。従って接戦になる事が予想されましたが、あにはからんやトランプ氏の圧勝という結果になりました。

 

物価上昇などによる生活苦が民主党政権の政策が間違っている。トランプ氏なら解決してくれるだろうというアメリカ国民が多数だったという事かと思います。

世界規模でみると、アメリカ経済はかなり良いほうではあるのですが、実際に生活苦にあえいでいる人達にとっては、そんな事は関係ないという事でしょう。物価高、金利高がかなり生活を圧迫しているようです。

 

とはいえ、トランプ氏はすでに関税の大幅な引き上げを明言しています。それにより、輸出入における赤字を解消し、国内産業をもり立てる事で、国民全体の生活も良くなるとしています。しかし、関税の引き上げで多少輸入量が減るという事などがおきるでしょうが、物価についてはどうでしょう。世界最大の小売業でもあるウォルマートの幹部は、今後幅広い品目で値上げを迫られるだろうと「予告」し始めました(11月21日付け日経新聞)。

 

トランプ大統領復活で最も心配されるのが、パリ協定からの再離脱などにより、待ったなしのはずの地球温暖化対策が進まないどころか、助長されるリスクです。気候変動による風水害などの天災以外にも、食物の問題や蚊などの虫による疫病、新たなパンデミックも懸念されるところです。例えばデング熱を媒介するヒトスジシマカは1950年には関東以南にしかいなかったのですが、2015年には青森県で確認され、津軽海峡を渡るのは時間の問題となっています。

 

しかし、これも9月に書きましたが、民主党支持者では気候変動に対し政治がより多くの対策をすべきと答えた人が過去4年間で46%から78%に増加したが、共和党支持者では19%から21%とさほど変化がないという状況です。本来科学的に考えるべき事が、自身の信条によって考えられているかのようであり、正しい情報とは何かを、本当に考えざるを得ません。

 

トランプ氏が地球温暖化は科学者が言っているフェイクだと言うと、トランプ支持者(ほいんど信者)もフェイクだと言って信じないという事態です。更に心配なのは人事です。大統領選が始まると、過去の側近だった人達が多数、トランプ不支持にまわりました。ペンス前副大統領、ポンペオ前国長官、ヘイリー元国連大使など、重要な立場だった人物ばかりです。

これに懲りたのか、能力よりも自身に対する忠誠心で人事を行い始めています。その最たるものがイーロン・マスク氏の起用で、利益相反そのものだと思います。

そしてとんでも人事の最たるものと思うのが、ロバート・ケネディJr.を保健福祉長官に指名した事です。彼は言わずと知れたジョンFケネディ大統領の弟、ロバート・ケネディの息子です。

 

近年は、ワクチン否定、陰謀論者として知られています。弁護士として、はしかなどの混合ワクチンが子供の自閉症の原因だとする裁判を担当、科学的に否定されたが、ワクチン反対を続け、さらには携帯電話の5Gがコロナを感染させるというデマまでとばし、海岸に打ち上げられたクジラの頭部をチェーンソーで切り落とし、自家用車の屋根に積んで自宅に持ち帰ったなどと、異常行動の話題がつきない、わたしからみると、ほぼ変人だと思います。

(“頭に虫が湧いてる?”という言い方がありますが、2012年彼は実際に頭部に寄生虫が見つかりました。現在、虫は死んだそうですが)

こんな人物が保健福祉長官を担うなど、ほとんど悪い冗談かと思いました。今後パンデミックについて全く制御できない事になるおそれもあります。

 

ただただトランプ氏に対する忠誠を誓う人ばかりが閣僚となると、もし大統領が暴走し始めた時、誰が歯止めになるのでしょうか?女性初の大統領主席補佐官となったスーザン・ワイルド氏が現地では猛獣使いと言われているようで、もしかすると、唯一の歯止め役として期待できるかもしれません。

アメリカがこのような事になると、本当に日本を含め世界に影響が出そうです。元々、陰謀論者が結構な数で存在し、フラットアーサー(地球は平らだと信じている人達)もいる国なので、信じるべき情報が何かについて、人々の判断が非常に心配です。

 

彼の地で情報の真偽が問題となっているこのとき、日本でも事の真偽を問う事態が発生しました。斎藤元兵庫県知事再選に伴う様々な出来事です。選挙前半の苦戦から巻き返し、マスメディアの一方的な敗北かと言われましたが、PR会社の社長がSNSに掲載したコメントが炎上。公職選挙法違反の疑いがかけられる事態になりました。

結果、この社長が訴追され、また斎藤知事が失職し、再選挙となるかどうかは、わかりませんが、公職選挙法を把握していれば、このようなコメントは出さなかったのではと思います。またそれまでのSNSでのご自身の露出の状況をみると、相当に自己顕示欲が強いのか、または逆にコネプレックスがあり、その裏返しなのかはわかりませんが。完全に足を引っ張った事は間違いありません。

 

また、対立する有力候補であった稲村和美さんに対するまさにフェイク情報がいくつも拡散された選挙でもありました。選挙期間中、マスメディアの報道が限定される中、野放しで拡散、それを信じた有権者が多かったのは非常に残念です。

 

本当に正しい情報とは何か?受動的だと思われるマスメディアと違い、能動的に取得したと思っているSNSの情報が正しいと思う事の危険性に気づかされた出来事でもありました。

以上。