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おぎりんのblog♪地球温暖化を信じようとしない人たち
2024.09.03
カテゴリー:BLOG
この度の台風10号により、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧と皆様のご健康をお祈りしております。
実は、今回のBLOG執筆にあたっては、例月より、3~4日遅くなっています。その原因は冒頭申し上げた台風10号の迷走によります。どのような被害が出るのか、どのように対応していくのかが、まったく不明なまま迷走をし続けました。まさに迷走台風ならぬ迷惑台風でした。通常ですと、上陸した時点では、ほぼ予報円が小さくなり(予報円の大きさは勢力ではなく方向の可能性)、いつ、どのあたりに台風が・・という事が予測可能なのですが、今回はほとんどダメでした。
あるTV番組で予報官が「まだまだ確定的な事は言えない」としたのに対し、古市某氏が「天気予報ってそんなもんでしたっけ?」と投げかけ、「この台風に関しては特別です、こんな台風はないです」と反論する場面がありましたが、それだけ異例ずくめの台風でした。
天気予報に100%を求めるのがどうか?という議論はさておき、このような大型の台風が発生し、しかもずっと勢力を保つあるいは、さらに拡大しながら日本列島に近づいてくるのは、海水温の高さが大きな影響を与えています。海水温が高いほど、台風は新たなエネルギーを得て、勢力を拡大するのです。
では、どれぐらい日本付近の海水温が高くなっているかというと、気象庁の「海洋の健康診断表」によると、昨年2023年までの100年間で1.28℃上昇しているようです。世界全体で平均した上昇温+0.61℃よりかなり高い水準です。
昨年も非常に暑い夏でしたが、今年はそれ以上に暑く、また長く続きそうです。そもそも海水温は一度あたたまると、冷めにくいのですが、温まった海水は水蒸気になり、温室効果によって気温を上げる、水蒸気が冷やされ雨になるという事で、酷暑と豪雨が繰返しおきる天気になるという予測だったようですが、全くそのとおりの夏になっています。
三重大学の立花教授によると、この犯人は「黒潮の大蛇行」だといいます。これまでも蛇行してはいたのですが、今年は東北北部まで北上しており、ここまで蛇行するのは今までなかったそうです。
更に、偏西風の蛇行で、日本列島をさけるように北側に蛇行しており、暖かい空気が日本をすっぽり覆っている状況です。空からも海からも日本を暑くしようとしているかのようです。
で、これらの事の根本原因は地球温暖化です。立花教授は今すぐきっちりと対応すれば、まだ間に合うとおっしゃっていますが、世界的にみてもなかなか厳しい状況です。
温暖化の原因は二酸化炭素の増加であり、18世紀の産業革命以降急速に増加した事は明白なのですが、途上国はほぼ取り組んでいる様子はないですし、そもそも温暖化そのものを信じていない人たち、あるいは認めたくない人たちもいます。
「不都合な真実」で紹介されたフィリップ・クーニー事件を例にあげます。石油業界のロビイストがブッシュ政権に雇われて、温暖化の科学に関する政府の文書を書き換えていたと事件です。気候変動を抑制する政策を妨害したいが故に、その基礎とでもなるべき科学に対する不信感を人々に植え付けるために、活動をする人たちです。
また科学論争が政治論争になってしまってもいます。アメリカのビュー研究所の世論調査によると、気候変動に対し何らかの行動を起こすことが大統領と議会にとって最優先事項であるべきと答えた人が過半数をこえたようです。ただ、その内訳をみると、民主党支持者では気候変動に対し政治がより多くの対策をすべきと答えた人が過去4年間で46%から78%に増加したが、共和党支持者では19%から21%とさほど変化がないという状況です。本来科学的に考えるべき事が、自身の信条によって考えられているかのようです。
フラットアーサー(地球が平面だと信じている人たち)は、ほぼ無害だと思われますが、気候変動否定、地球温暖化否定は、私達の生活に大きな影響を与えます。前出の三重大学立花教授は首都を札幌に移しては?とさえおっしゃっています。
11月5日に米大統領選挙が行われます。もしトラ、ほぼトラと言われながら、バイデン氏の撤退、ハリス氏の擁立により、かなり形勢の変化はあるようです。
わたし的にはハリス氏に期待していますが、なぜならトランプ氏が大統領に返り咲けば、たちまちパリ協定から離脱し、化石燃料使用の促進に動くと思われるからです。
風水害の原因である地球温暖化に対して懐疑的、あるいは不信感を持つ、信じないという人達と、フラットアーサーにはその原因として、自身の利益・不利益に関する問題の有無という違いはあります。が、いわゆる科学を信じないという点では共通性も感じます。
最近、リー・マッキンタイア著の「エビデンスを嫌う人たち」を読んでいます。フラットアーサーや陰謀論者のような非科学的な事を信奉する人たちへの対処法も記されており、その方法論は、一般的な職場や組織、団体などでのコミュニケーションにとっても役に立つような内容になっています。次月はそこに焦点を当てて、考えてみたいと思います。
以上。
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