青山学院大学卒業後、旅行代理店営業を経て、女性ばかりのPR会社に勤務。専門はPR。企業の広報やメディアとのやり取りで多忙な日々をこなしながら、様々な女性の生き方・働き方を目の当たりにする。結婚・出産を機に退社。3年間専業主婦をするうちに、次第に「再び社会と繋がりたい」という気持ちが強まり、twitterで存在を知ったママプラグにコンタクトを取る。前職での経験を生かし、任意団体だった立ち上げ当時から、事業型NPO法人となった現在までのママプラグを支える。二児の母。新潟県出身。私にとってママプラグとは?携わることで、今の生活を楽しむだけではなく、生活を「よりハッピーに」できるもの。
(株)ユニ・チャームで一般職として入社。途中総合職へ転換し、人事開発部で企画業務や採用・教育に携わる。女性の支援や家庭との両立、メンタルヘルスやうつ病のケアなどに産業カウンセラーとしても関わってきた。研修にコーチングを活用するためCTIJAPANで学び自分の人生をどう生きるかを問われ退社。プロコーチとして独立しPCCとCPCC(国際コーチ連盟/米国CTI認定プロフェッショナル認定コーチ)を取得。ママプラグでは外部ファシリテーター育成コーチを担当していたが、2016年に副代表として正式にジョイン。一児のシングルマザー。東京都出身。私にとってママプラグとは?女性(お母さん)たちが仕事と家庭を両立しながら、自己実現の場を提供できる場所。そんなチャレンジの場にしたい。
慶應義塾大学卒業後、ベンチャー企業で不眠不休の激務をこなし、難病にかかる。その後回復し、化粧品メーカーで広報・マーケティングなどを担当。出産を機に退社し、リネン・雑貨の輸入や販売を行う会社を立ち上げる。3.11の時に、激しい揺れのために別室にいた我が子をすぐに助けに行けず「同じ家の中にいても子どもを守ることができない」という現実に愕然とする。それがきっかけとなり、ママプラグの防災講座を受講してアクティブ防災ファシリテーターとなる。三児の母。私にとってママプラグとは?生活の一部。防災のことを考えること=家族のことを考えること。子供の成長や気づきも全てママプラグの活動に反映されている。

ー ママプラグと3.11

冨川:「私がママプラグに携わった時期と東日本大震災はほぼ同時期でした。メンバーがほとんど全員、子育て中だったので被災地に出向くことは難しかったんですね。でも何か、少しでも力になれることがあるのではないかと考えていました。そこで、関東近郊に避難中の母子を中心としたワークショップをプロジェクトとして行いました。

被災された方々にミニトートバッグを作ってもらい、ネットで販売して売り上げを分配(つながるトートプロジェクト)する、というものです。プロジェクトの最中、子育てをしている人ならではの辛い経験やリアルな声を直接聞くことが多く、そのあまりの悲惨さに衝撃を受けたんです。

ー 防災事業を始めたきっかけは?

冨川:「被災された方々の声を聞いて、本当に必要な支援って何だろう?と考えたことがきっかけです。ママプラグメンバーの中にマスコミ出身者がいたので、きちんと取材をし直して本を作ろう!と、話し合いました。それが最初に出した本『子連れ防災手帖(2012年出版/メディアファクトリー)』です。」

出版に際し、もっと防災の専門的知識を身につけなくちゃ。と勉強し始めたんです。
すると、当時の防災マニュアルの中には、本当に使える「生きるため」の情報がほとんどないことがわかりました。完全に頭でっかちのマッチョな防災知識が巷に溢れていて、被災地で困ってるお母さんを助ける、生活者目線がないんです。『わたしたちが防災を変えなくては・・・!』そう、強く思いました。」

防災スイッチをオンにする

ー アクティブ防災、防災ピクニックって何?

冨川:「防災ピクニック、というのはアクティブ防災プロジェクトのコンテンツの1つなんです。防災、と聞くと『何から始めていいのかわからない。とにかく面倒!』と感じる人が多いので、よりレベルを落とした、ハードルの低い『防災』をお伝えするのが、アクティブ防災です。
例えばアウトドアの知識やグッズって、防災にすごく役立つんです。キャンパーの人って、生きる力が強いでしょ?ただ、普段キャンプをしない人にとっては、キャンプはハードルが高い。でも公園なら誰でもいける!と思いついたのが、防災ピクニックです。公園でピクニックをしながら、非常食を食べてみる。アウトドアグッズを使ってみる。すると、今までなかった『気づき』がたくさんあるんです。」

冨川:「その『気づき』というのが、何より大切!私たちは、それを『防災スイッチ』と呼んでいます(笑)。家族のことだったり、食事のことだったり、メイクのことだったり、、、人によってそのスイッチの位置は違うけれど、一度そのスイッチがオンになれば、自分には何が必要なのか?というのが自然と見えてくるんです。」

小暮:「コンビニの入り口に、災害時帰宅支援ステーションのシールが貼ってあるって知っていますか?災害時はコンビニが、帰宅困難者のためにトイレや休憩場所、情報を提供してくれるんです。そんなことも普段は意識しないと目に入らないけど、防災スイッチが入ると気づくようになるんですよ。」

ー 参加者の反応は

宮丸:「『防災、やらなきゃいけないから来ました』といった感じで、不安げな表情でいらっしゃる方が多いんです。暗い感じで来る人が多いので「アクティブ防災は楽しいと思えることから、手をつけてください。」という話をしています。いきなり新たに備えをガッツリやるのではなく、今できていることを見直してみる。そしたら「こんなのでいいんだ!これもできる。あれもできそう。」と、パッと明るい表情になる。「帰りに〇〇を買って帰ります!」とすっきりした顔でイキイキと帰って行きます。」

小暮:「何事も、恐怖スタートだと人って受け身になっちゃうんです。でも楽しいことスタートだと自然と能動的になる。防災が主役ではなくて、キャンプとかピクニックに行くような楽しみ方をしてもらうと、意識がグッと変わるのを感じますね。」

誰も言わないことだけど、知ってほしいこと。

ー 最近の防災事情のホント

冨川:「3.11以降、世の中の防災意識は高まりました。『女性向けの防災』という切り口の情報も増えました。だけど、まだまだ受け身の防災術が広がっています。みんな、災害時は(自治体から)「何をしてもらえるのかしら?何がもらえるのかしら?」と思っている人が多いんです。」

小暮:「意識が上がって『災害って怖いよね!』と思うようにはなっているけれど、水や食料は『緊急時は自治体が何とかしてくれるから、大丈夫。』と信じている人が多いですね。勝手に自治体に期待しちゃってるんです。
だけど、期待度が上がっているのに対して行政は、そこまでカバーできる備えはないんです。
行政や学校は『これはあるけど、これはないよ。』ということはアナウンスしていないんです。だから自分で備えないと、ダメなんです。自治体で開催するセミナーや講演会でこういった話をすると、担当者の方からは『よく言ってくれた!』と感謝されるんですよ(笑)。」

冨川:「みなさん、言いたくても言えないんですよね。避難も同じ。以前も講演会で「被災地で辛い思いをしているときは、その地域の外に出ることも選択肢の一つです。『自分だけ逃げるわけにはいかない』という罪悪感でとどまって我慢しまうという声をたくさん聞きましたが、元気になったらまた戻ってくればいんです。」という話をしたら、その区の防災課長から「自治体としては言えないことをよく言ってくれた。全員が避難所に来てもらっても困るから、そういう選択肢を持ってもらいたいんです。」とおっしゃっていました。」

ー 弱いところを、カバーする

小暮:「行政は、どこかとつながる・連携する。という力が弱いと思います。広報力も弱い。お母さんをなかなか集められないんです。だからこそ、どちらともコネクトできるママプラグのような団体が役に立てるんです。公的な救助って時間がかかるから、本当の救助は自分たちでしなきゃいけない。それは、声を大にして言わなくちゃいけないことだと思います。
大体の人は、自分でとことん考えることが苦手ですよね。パニックになった時は特に、心理的にそうなりやすい。何か起きた時に臨機応変に対応できるのは、自分で考えて、自分で決断できる人。そうなる術を考えるのが、アクティブ防災なんです。普段からそういう知識があれば、いざという時に行動できるんですよ。」